遺族年金とは:遺族基礎年金と遺族厚生年金(2028年4月の見直し)
- 編集責任者:
- 川島鉄平
- 公開日:
- 2026年10月26日
- 更新日:
- 2026年10月26日
一般的な説明です。個別の判断は代理店にご相談ください。制度の内容は2026年10月25日時点のものです。
遺族年金は、亡くなった人が保険料の納付などの要件を満たしていて、その人に生計を維持されていた遺族が受け取る公的年金です。国民年金からの遺族基礎年金と、厚生年金からの遺族厚生年金の2つがあり、条件に合えば両方をあわせて受け取れます[1][2]。遺族厚生年金は、2028年4月に見直しが施行される予定です[3]。
1. 遺族基礎年金と遺族厚生年金の違い
| 遺族基礎年金 | 遺族厚生年金 | |
|---|---|---|
| 受け取れる遺族 | 子のある配偶者、または子 | 配偶者・子・父母・孫・祖父母のうち、いちばん順番が先の人(2章) |
| 額の決まり方 | 決まった額に、子の人数に応じた加算額を足す | 亡くなった人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3 |
ここでいう「子」は、18歳になった年度の3月31日までにある子、または20歳未満で障害年金の障害等級1級か2級の状態にある子です[1]。そのため、遺族基礎年金は子のいない配偶者には支給されません[1]。
遺族厚生年金の額は、亡くなった人の厚生年金の記録で決まります。厚生年金に入っている間に亡くなったときなどは、加入期間が300月(25年)より短くても、300月あるものとして計算します[2]。子どものいる世帯で受け取れる額の目安は、遺族年金で子育て世帯が受け取れる額の確かめ方で、子どもの人数ごとの表とねんきん定期便を使って出せます。
2. 遺族厚生年金を受け取れる人の順番
遺族厚生年金は、亡くなった人に生計を維持されていた次の遺族のうち、いちばん順番が先の人が受け取ります[2]。
- 子のある配偶者
- 子
- 子のない配偶者
- 父母
- 孫
- 祖父母
孫の条件は、子と同じです(18歳になった年度の3月31日までにある孫など)。また、次の決まりがあります[2]。
- 子のある妻、または子のある55歳以上の夫が遺族厚生年金を受け取っている間は、子には支給されません。
- 子のない30歳未満の妻は、5年間だけ受け取れます。
- 子のない夫は、55歳以上の人に限って受け取れ、受け取り始めは60歳からです(遺族基礎年金をあわせて受け取れる場合は、55歳から60歳の間でも受け取れます)。
- 父母と祖父母は、55歳以上の人に限って受け取れ、受け取り始めは60歳からです。
「生計を維持されていた」の基準は、日本年金機構の用語集で確かめられます。
3. 亡くなった人の要件
遺族厚生年金は、亡くなった人が次のどれかに当てはまるときに支給されます[2]。
- 厚生年金に入っている間に亡くなったとき
- 厚生年金に入っている間に初診日がある病気やけがが原因で、初診日から5年以内に亡くなったとき
- 1級か2級の障害厚生(共済)年金を受け取っている人が亡くなったとき
- 老齢厚生年金の受給資格を満たした人が亡くなったとき
遺族基礎年金は、国民年金に入っている間に亡くなったときなどに支給されます[1]。
年金に入っている間に亡くなったときなど(遺族厚生年金では上の1と2)は、保険料を納めた期間(免除の期間を含む)が国民年金の加入期間の3分の2以上あることが要件です。ただし、亡くなった日が2036年(令和18年)3月末日までで、亡くなった人が65歳未満なら、亡くなった月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています[1][2]。
国民年金だけに入っていた人が亡くなった場合は、遺族基礎年金のほかに、条件によって寡婦年金[4]や死亡一時金を受け取れることがあります。遺族が遺族基礎年金を受けられるときは、死亡一時金は支給されません[5]。
4. 子どもが大きくなったあとの加算(中高齢寡婦加算)
夫が亡くなったときに40歳以上65歳未満で子のいない妻や、子が大きくなって遺族基礎年金を受けられなくなった妻などが受ける遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまで、中高齢寡婦加算(年額635,500円)が加算されます。亡くなった夫の厚生年金の加入期間などの条件があります[2]。
5. 2028年4月の見直しで変わること
遺族厚生年金の見直しは、2028年4月に施行される予定です。厚生労働省のページでは、次のように説明されています[3]。
- 女性:施行直後に原則5年間の有期給付の対象となるのは、18歳年度末までのこどもがいない、2028年度末時点で40歳未満の人です(20代の人は、今も5年間の有期給付です)。
- 男性:新たに5年間の有期給付を受けられるようになるのは、18歳年度末までのこどもがいない60歳未満の人です。
- 有期給付の額:新たな加算が上乗せされ、今の遺族厚生年金の額の約1.3倍になります。5年間のあとも、障害の状態にある人や収入が十分でない人は、引き続き遺族厚生年金を受け取れます(継続給付)。
- こどもがいる場合:こどもが18歳年度末になるまでは今の制度と同じで、見直しの影響はありません。遺族基礎年金の「こどもがいる場合の加算額」は、年間約28万円に増額されます。
すでに遺族厚生年金を受け取っている人、60歳以降に遺族厚生年金を受け取る権利ができる人、2028年度に40歳以上になる女性などは、見直しの影響を受けないと説明されています[3]。
6. 自分の家族の場合を確かめる
正確な受給の要件や額は、年金事務所などで確かめられます。遺族年金と児童扶養手当の関係など、ひとり親の世帯が受けられる公的な支えはひとり親世帯の公的保障にまとめています。
7. 相談するときに持っていくもの
- 夫婦それぞれのねんきん定期便
- このページのチェックの答え
- 今入っている保険の保険証券
遺族年金は、家計を考えるときの材料の一つです。保険が必要かどうか、どのくらい必要かは、このページでは判断しません。準備のしかたは保険相談の前に準備することにまとめています。当サイトは保険の募集を行いません。相談の申込みの受付を始めたあとは、紹介した代理店から紹介料を受け取ります(収益のしくみ)。
このページは一般的な説明です。個別の判断は代理店にご相談ください。制度の内容は2026年10月25日時点のものです。
出典
出典のリンクは参考のために載せています。当サイトは、リンク先の機関とは関係ありません。
- [1]日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」(ページの更新日 2026-06-22、確認日 2026-10-25)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-04.html - [2]日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」(ページの更新日 2026-06-22、確認日 2026-10-25)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html - [3]厚生労働省「遺族年金の見直し」(ページの更新日 2025-06-30、確認日 2026-10-25)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00020.html - [4]日本年金機構「寡婦年金」(ページの更新日 2021-04-01、確認日 2026-10-25)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/sonota-kyufu/1go-dokuji/20140422-02.html - [5]日本年金機構「死亡一時金」(ページの更新日 2026-04-01、確認日 2026-10-25)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/sonota-kyufu/1go-dokuji/20140422-01.html
改訂履歴
- 2026年10月26日:公開
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