高額療養費制度:医療費の自己負担はいくらまで(2026年8月の見直し対応)
- 編集責任者:
- 川島鉄平
- 公開日:
- 2026年10月26日
- 更新日:
- 2026年10月26日
一般的な説明です。個別の判断は代理店にご相談ください。制度の内容は2026年10月25日時点のものです。
病院や薬局の窓口で払った1か月の医療費が上限額を超えたとき、超えた分が加入している健康保険から支給されます。これが高額療養費制度です。上限額は年齢と所得で決まり、2026年8月診療分から見直されて、新たに年単位の上限(年間上限)もできました[1]。どの表を見るかは、診療を受けた月で決まります。
1. 高額療養費制度のしくみ
高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が重くなりすぎないように、窓口で払う医療費が上限額を超えた場合に、超えた額を支給する制度です。上限額は年齢や所得に応じて決められています[1]。
表の「医療費」は、保険が使える医療費の総額(10割の額)です[2]。窓口で払った額(3割など)ではありません。
2. 70歳未満の上限額(2026年8月〜2027年7月診療分)
| 区分 | 年収の目安 | 健康保険の標準報酬月額 | 国民健康保険の旧ただし書き所得 | 1か月の上限額 | 多数回該当 | 年間上限 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ア | 約1,160万円〜 | 83万円以上 | 901万円超 | 270,300円+(医療費−901,000円)×1% | 140,100円 | 168万円 |
| イ | 約770万〜約1,160万円 | 53万〜79万円 | 600万〜901万円 | 179,100円+(医療費−597,000円)×1% | 93,000円 | 111万円 |
| ウ | 約370万〜約770万円 | 28万〜50万円 | 210万〜600万円 | 85,800円+(医療費−286,000円)×1% | 44,400円 | 53万円 |
| エ | 〜約370万円 | 26万円以下 | 210万円以下 | 61,500円 | 44,400円 | 53万円 |
| オ | 住民税非課税 | ― | ― | 36,900円 | 24,600円 | 29万円 |
区分、1か月の上限額、多数回該当、年間上限は協会けんぽの案内、年収の目安と国民健康保険の所得の範囲は厚生労働省の参考資料によります[2][3]。協会けんぽの案内では、区分エで標準報酬月額が15万円以下と確認できた人には年間41万円の上限が適用され、2027年8月以降に払い戻されるとされています[2]。
たとえば区分ウの人が、医療費100万円の治療を受けた月の上限額は、85,800円+(1,000,000円−286,000円)×1%=92,940円です。厚生労働省も、この例の自己負担は約9.3万円までと説明しています[1]。
3. 70歳未満の上限額(2026年7月診療分まで)
2026年7月までに受けた診療の分は、見直し前の上限額で計算します[2]。
| 区分 | 1か月の上限額 | 多数回該当 |
|---|---|---|
| ア | 252,600円+(医療費−842,000円)×1% | 140,100円 |
| イ | 167,400円+(医療費−558,000円)×1% | 93,000円 |
| ウ | 80,100円+(医療費−267,000円)×1% | 44,400円 |
| エ | 57,600円 | 44,400円 |
| オ | 35,400円 | 24,600円 |
見直し前の制度には、年間上限はありません[1]。
4. 多数回該当と年間上限
- 多数回該当:直近12か月の間に高額療養費に当てはまった月が3か月以上あると、4か月目からは上限額がさらに下がります[1]。協会けんぽの案内では、国民健康保険や健康保険組合から協会けんぽに移ったときなど、加入する健康保険が変わると、回数は通算されないとされています[2]。
- 年間上限:2026年8月から新たに設けられました。月ごとの自己負担が積み上がって年間の上限額に達したあとの医療費は、加入している健康保険から払い戻しを受けられます。年間とは、8月から翌年7月までです[1]。協会けんぽの案内では、年間上限の申請は2027年8月から始まるとされています[2]。
5. 2027年8月からの見直し(予定)
2027年8月からは、所得区分をより細かく分ける予定です。あわせて、年収200万円未満の課税世帯の多数回該当の額を引き下げるとされています[1]。2027年8月からの上限額は厚生労働省の資料で示されています。このページには、2027年8月より前に表を足します。
6. 対象にならない費用と、家族の分の合算
協会けんぽの案内では、入院したときの食事代や生活療養の自己負担、保険外併用療養費の差額の部分は、高額療養費の対象になりません[2]。入院で公的保険が使えない費用は、入院で公的保険が効かない費用と先進医療とはで説明しています。
同じ月に、同じ健康保険に入っている家族(被保険者と被扶養者)がそれぞれ受診した場合や、1人が複数の病院にかかった場合は、自己負担額を合算できます。70歳未満は、病院ごとに(入院と外来、医科と歯科は分けて)自己負担額が21,000円以上のものを合算します[2]。
7. 窓口での支払いを上限までにする方法と、問い合わせ先
マイナ保険証を使うか、事前に「限度額適用認定証」を受け取って提示すると、入院でも外来でも、月ごとの上限額を超える分を窓口で払わずに済みます。限度額適用認定証の手続きは、加入している健康保険組合、協会けんぽ、市区町村(国民健康保険)などに問い合わせます[1]。
問い合わせ先は、加入している健康保険によって違います。マイナポータルか資格確認書で、加入先の名前を確かめられます[1]。70歳以上の人には、外来の上限などの別の上限額があります[3]。加入先で確かめてください。
健康保険組合などの独自の上乗せは付加給付とは、病気で働けないときの収入は傷病手当金とはで説明します。
8. 相談するときに持っていくもの
- 健康保険の資格がわかるもの(マイナ保険証の資格情報や資格確認書)
- 今入っている医療保険などの保険証券
- このページのチェックリスト
準備のしかたは保険相談の前に準備することにまとめています。当サイトは保険の募集を行いません。相談の申込みの受付を始めたあとは、紹介した代理店から紹介料を受け取ります(収益のしくみ)。
このページは一般的な説明です。個別の判断は代理店にご相談ください。制度の内容は2026年10月25日時点のものです。
出典
出典のリンクは参考のために載せています。当サイトは、リンク先の機関とは関係ありません。
- [1]厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(ページの更新日 2026-07-31、確認日 2026-10-25)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html - [2]全国健康保険協会(協会けんぽ)「高額療養費」(確認日 2026-10-25)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/high_cost_medical_expenses/002/index.html - [3]厚生労働省「高額療養費制度に関する参考資料」(確認日 2026-10-25)
https://www.mhlw.go.jp/content/001729632.pdf
改訂履歴
- 2026年10月26日:公開
この記事の作り方:構成と下書きを Claude が作り、事実と数字は編集責任者が公式ページで確かめる(編集方針とAIの使い方)